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植物工場における課題と改善策

植物工場とは

ちかごろ大きな広がりを見せつつある工場のひとつに、植物工場というものがあります。これは、厳しい天候や災害発生などによる影響を回避し、おいしい作物を栽培していくための工場のことです。栽培から収穫までのプロセスが、人工的に制御された環境条件のもと、工場内でおこなわれます。環境条件は、効率性や採算性などを重視して設定れています。

植物工場の作業内容

種子の発芽および生育の促進

育苗室にて植物の種子を発芽させます。その後、苗を栽培室に移します。栽培室の中では、生育用の栽培棚で培養液などを使いながら生育を促す作業をおこないます。作業を進めるときには、つねに工場内の環境についても頭に入れておかねばなりません。温度・湿度・光の量などが、それぞれの広さや使用方法などに応じた適正値に保たれているかどうかの確認が必要不可欠です。

また、植物工場は外部と遮断されている環境であるとはいえ、細菌が侵入する可能性もゼロではないため、洗浄も大切な作業のひとつです。

植物の収穫から出荷まで

植物が充分に育ったら、収穫作業に入ります。生育室から作業室に移し、包装が済み次第、出荷される流れとなります。収穫作業をおこなう際には、栽培パネル下の栽培樋などに残っている培養液を取り除く作業もおこなわれます。

植物工場の種類

植物を屋外で育てる際には、天候や自然災害などにより植物がダメージを受け、結果として発育不良につながるリスクがあります。そういったリスクを回避できるのが植物工場です。また、しっかりと植物を生育していくための要素のひとつとして「光」が挙げられます。そして、植物工場は、使用する光の種類によって、3つにわけられます。

【1】完全人工光型の植物工場

外部からの光を遮断し、蛍光灯やLED照明を使用します。外部からの光をシャットアウトした環境になっています。

【2】太陽光利用型の植物工場

温室で、太陽光を取り入れる方法です。日照不足の際には、人工光で補うといった対応をとる場合もあります。

【3】人工光と太陽光を併用した植物工場

人工光・太陽光の両方を使用する方法です。不安定さがある太陽光よりも、天候などの影響を受けない人工光をより多く使います。

植物工場(農業)における課題

産業機械導入の余地がたくさん残っている

産業機械やIT技術の導入で、私たちの生活は大きな変化をとげています。もちろん、農業分野においても、そういった状況は同様です。運搬作業など、労力を要する力仕事も、一定の自動化が実現されています。とはいえ、自動化の度合いはまだまだ低く、人の判断が必要不可欠であるシーンは、依然としてたくさん残されています。加えて、人がさまざまな力仕事を今でもおこなわなくてはならないのが実情です。

農業従事者の高齢化と人手不足

農業に従事している方の高齢化が進んでいるのも、大きな課題です。2020年には65歳以上が占める割合は全体のほぼ7割に達しています。そして、農業御従事者の数が減り続けているの状況も、深刻です。2015年には176万人だった基幹的農業従事者は、2020年には136万人にまで減少しました。これは、農業に従事する若手があまりいないことが、大きな原因のひとつとなっています。

参照元:農林水産省公式HP(https://www.maff.go.jp/j/tokei/sihyo/data/08.html

スマート農業とは

スマート農業とは、農業が抱えている課題への対応策として、注目を集めている農業への取り組み方です。先端技術を導入して、業務の効率化を目指すことが、主な特徴です。農林水産省も積極的な導入を推進するために、実証プロジェクトを実施したりガイドラインを作成したりしています。また、スマート農業が浸透しやすくなるような環境づくりとして、データ連携基盤や支援サービスの紹介もおこなっています。

植物工場における無人搬送車導入事例

レタス育成用の発砲ボードを運ぶために無人搬送車搬を導入

レタスの収穫が済むと、レタス育成用発泡ボードを洗浄・乾燥後、再利用しています。その発砲ボードを、100メートルも離れたところに運搬する必要があったのですが、かつてはスタッフが台車でその作業をおこなっていました。こういった単純作業を自動化したいと考えて、無人搬送車を導入することに。台車を使っていたころよりも、1度に大量の発砲ボードを運べるようになり、生産性をアップさせることに成功しました。重労働のひとつであった運搬作業が自動化されたおかげで、労働環境の改善にもつながりました。

収穫物の運搬を無人搬送車に任せてスタッフの負担を軽減

収穫物を栽培室から集出荷室まで運ぶことが、スタッフにとって、かなりの重労働となっていました。人手不足も抱えていたので、スタッフの負担を軽減するためにも、この運搬作業を任せられる無人搬送車の導入を決意。走行の設定を最適化するなどして使用することで、自動搬送が実現しました!また、これまで運搬作業のために割いていた時間を、他の作業にあてることで、業務の効率化というメリットも得られました。

製品数×走行性能で比較無人搬送車(AGV)
メーカー5選

無人搬送車(AGV)メーカー32社のうち、製品数の多い順に5社を厳選。各メーカーの製品数と種類で比較していきます(2021年4月15日時点の情報)。

幅広い対応力で
理想のAGVを提案
ヘッズ

公式サイトで製品を
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製品数
50製品
ラインナップ
積載型イメージ
積載型
低床型イメージ
低床型
牽引型イメージ
牽引型
屋外型イメージ
屋外型
コンベア型イメージ
コンベア型

20t超の
超重量搬送に対応
エレメックス

公式サイトで製品を
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製品数
20製品
ラインナップ
積載型イメージ
積載型
低床型イメージ
低床型
牽引型イメージ
牽引型
屋外型イメージ
屋外型
重量型イメージ
重量型

非生産系分野の
実績多数
シコウ

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製品数
12製品
ラインナップ
低床型イメージ
低床型
牽引型イメージ
牽引型
コンベア型イメージ
コンベア型
重量型イメージ
重量型

多種多様な
オプションを用意
愛知機械
テクノシステム

公式サイトで製品を
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製品数
11製品
ラインナップ
積載型イメージ
積載型
低床型イメージ
低床型
牽引型イメージ
牽引型
屋外型イメージ
屋外型

現場に合わせた
誘導方式を提供
明電舎

公式サイトで製品を
詳しく見る

製品数
11製品
ラインナップ
積載型イメージ
積載型
低床型イメージ
低床型
フォークリフト型イメージ
フォークリフト型