AGVはとても便利ですが充電なしには稼働しません。しかし、充電している間稼働できないのは、作業効率の上でも問題です。そこで、AGVの充電方式について詳しく解説します。AGVを使用したい状況に合った充電方法を選べば、問題をクリアできます。
無人搬送車の充電はどのような方式があるでしょうか。それぞれの問題点について紹介します。
一般的なAGVの充電方式が有線充電器を用いたものです。AGVに搭載されたバッテリーを取り外し、外部に設置されている充電器に接続して充電。
その間もAGVを稼働させたい場合は、予備バッテリーを充電しておき、バッテリーを交換しながら使う必要があります。
バッテリーは数十㎏あるため、作業は事故や感電に注意しなければなりません。
家庭用のロボット掃除機のように、設定した停止位置にAGVが自動で向かい、電極をバッテリー端子に押しつけて充電を行います。
自動で充電でき、重いバッテリーの取り外し作業もないため、人員不要で作業工数を減らせます。
しかしながらバッテリー端子に押しつける可動部が劣化しやすく、スパークによる発火対策なども欠かせません。AGVの停止位置がずれてしまうと充電エラーとなるため、チェックも必要です。
最近注目のワイヤレス式充電とはどのような充電方式でしょうか。メリットを紹介します。
AGVが設定した停止位置に行くと、非接触で充電するのがワイヤレス式です。金属接点がないので感電リスクもなく、可動部もないため劣化の心配もありません。
AGVが停止している時間に自動充電できるため、待機時間を充電にあてられ効率的になります。さらに充電に作業員がいらないため、人的コストの削減と生産性の向上が実現できます。
現在使用しているAGVに簡単に装着でき、安価に導入できるワイヤレス充電を取り扱っています。
充電カプラで受電した電力を、バッテリーに充電する際、適正な充電電圧に制御することも可能。バッテリーの電圧を監視してさまざまな状態を表示するので、バッテリー切れや人的作業がなくなり、バッテリー寿命も長くなります。
ダイヘンのワイヤレス充電は、AGVの停止位置が前後±10mm程度ズレたとしても、高効率に安定した充電ができます。
簡単に初回セットアップでき、生産ラインの変更にも柔軟に対応。並列接続でさらに充電をスピードアップさせることもできます。
ダイフクのワイヤレス充電システム「D-PAD」は、従来型のパッドの同サイズに比べて2倍の伝送距離を誇っています。位置ズレが多少大きくなっても、電流出力を段階的に引き下げることで充電を途切れさせない機能が大きな特徴です。そのため、充電不足で稼働時間が短くなるといったトラブルを未然に防ぐことが期待できます。
また、コンパクトで軽い充電コントローラーに生まれかわり、従来品より60%以上もサイズダウンしています。複数の電圧に対応しており、さまざまなAGV・ロボットに対して安全に使用できます。
ビー・アンド・プラスのワイヤレス充電システムは、ヘッドを対向させるだけの簡単操作で充電可能です。AGVの停止位置で自動充電することができ、人力を介す部分がなく手間と労力が不要になります。
さらに30W~2KWまで豊富なラインナップが用意されているので、AGVの機種や作業環境に合わせてセレクトできます。水や油、粉塵にも耐性があるため、メンテナンスの手間も少なくて済むのが魅力のひとつです。