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無人搬送車(AGV)の誘導方式

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人間が操作しなくても自動走行が可能な無人搬送車(AGV)。その誘導方式は、「線路誘導式」「自律移動式」「追従式」「アクティブ式」「パッシブ式」の5つに分類できます。ここでは、それぞれの自動走行方式の概要とメリット・デメリットを紹介します。

経路誘導式

線路誘導式は、英語で「path guide」と表記される一般的な誘導走行方式です。経路に沿って誘導体(磁気)を設置し、誘導体によって無人搬送車が自動走行します。

経路誘導式は、あらかじめ固定したルート上のみを走行できる方式であり、自律走行することはできません。誘導体として使用される磁気には、「磁気テープ」「光反射テープ」「電磁誘導ケーブル」といったものがあります。

経路誘導式では線路(レール)が使用されるわけではなく、前述の磁気テープや光反射テープが線路の代わりとなるため、大量の搬送やコストダウンが可能です。

経路誘導方式のメリット

磁気誘導の経路式は、国内で広く普及している誘導走行方式であり、実績や導入事例が多いという特徴があります。そのため、初めてでも導入がしやすいのはメリットの一つです。

また、経路誘導方式には、誘導体を連続して経路に設置する「固定経路式」と、誘導体を断続的に設置する「半固定経路式」の2種類があり、状況に応じて選ぶことができます。

その他、電車における線路の代わりを磁気テープが務める経路誘導方式では、大量搬送がしやすい、コストダウンを実現できる、といったメリットもあります。

経路誘導方式のデメリット

経路誘導方式は、磁気テープや磁気棒などを用いて自動走行させる磁気誘導式です。あらかじめ固定されたルートの上しか走行することができず、コースから外れて自律走行することはできません。これが一番の特徴でありデメリットでもあるでしょう。

また、誘導体に磁気テープを使用する場合、経路上に鉄板やグレーチングがあったりすると、床材が磁気テープの影響を受けて「磁化」してしまい、車両が誤作動を起こす可能性もあるので、注意が必要です。

自律移動式

自律移動式は、英語で「self-navigation」と表記される誘導方式の一種です。自律移動式の最大の特徴は、経路誘導式AGVで必要だった誘導体を必要としないことです。

自律移動式の無人搬送車両には、あらかじめ自己位置推定機能や走行制御機能といったセンサやシステムが搭載されており、誘導体又は人の操作がなくても、車両自体がルートを判断し目的地へ向けて自律的に走行することができます。

誘導体不要ですから、当然磁気テープの敷設も不要で、インフラの変更が発生することもありません。

自律移動式のメリット

自律移動式の最大のメリットは、経路誘導方式のような誘導体が不要になることです。

経路誘導方式では、あらかじめ磁気テープや磁気棒を床に設置して、固定されたルートしか走行できませんが、自律移動式は誘導体や固定されたルートもなく、自己位置推定機能や走行制御機能を用いながら、自動算出したルートを文字通り自律走行することができます。

移動範囲が広くなるのはもちろん、車両自体が誘導路判断して走行できること、インフラ変更の必要がないのも利点でしょう。

自律移動式のデメリット

自律移動式の無人搬送車両は比較的短期間での導入が可能ですが、その反面、車両本体のコストがかかるというデメリットがあります。

自律移動式は「誘導体不要」「ガイドレス」の便利な無人搬送車両ですが、それを実現するためには、ルートを自動算出して自律走行するための自己位置推定機能や走行制御機能を搭載しておかなければならず、それらの機能搭載に費用がかかるのです。

また、自律移動式はあらかじめ指示された場所で作業員が来るの待つため、作業員のスピードによって生産性が左右されるというデメリットもあります。

追従式

追従式は、英語で「target guided」と表記される自律移動式の一種です。文字通り自律走行できますが、一般的な自律移動式とは異なり、先行する人や車両を追従する形で自動走行します。

追従式にはあらかじめ追従センサーが搭載されており、このセンサーを用いて追従対象の検知・区別が可能です。人の後を追従して荷物を運搬するため、追従運搬ロボットとも呼ばれています。

一口に追従式といっても、製品の種類は多彩です。積載サイズ・積載重量、航続距離、牽引力、耐環境などスペックの違いにより、様々な製品があります。

追従式のメリット

追従式のメリットは、高性能な追従機能が搭載されていることです。追従式は、人であれ車両であれ、高い精度で追従対象を区別し、自動でどこまでも追従して走行することができます。

人と車両が同じ場所で行動範囲を共有することができ、人間の運搬負荷を軽減してくれます。追従対象が同じ顔、同じ服であっても、間違えることがないほどの判別精度の高さです。

また、経路誘導方式と同じように、床に走行ルートを示すことで経路上を自動走行させる機能を搭載した車両もあります。

追従式のデメリット

追従式の無人搬送車両に搭載された追従センサーは大変優秀ですが、無限にどこまでも追従できるわけではなく、状況によっては追従対象を間違えることもあります。

例えば、追従対象の人や車両が隠れてしまった場合は追従不能となり、ロボットは停止を余儀なくされますし、追従対象とそれ以外の人や車両との距離が近い又は割り込みなどをすると、センサーが追従対象を間違えることもあります。

性能的にはまだまだ改善の余地があるといえるでしょう。

アクティブ式

アクティブ式は、誘導体が発信する誘導信号を車両自体に認識させることによって誘導する方式の無人搬送車です。英語では「active guidance」と表記されます。

アクティブ式はセンサにおける検出方式の一つであり、測定対象からの信号のみを受信するパッシブ方式とは違い、測定対象に向けてこちら側から能動的に信号を与え、反射信号を受信するしくみが特徴的です。

アクティブ式では外部エネルギー減を必要としますが、測定対象に信号を与えてその反射信号を受信することにより、測定対象の特徴量を検出することができます。

アクティブ式による無人搬送車の代表例は「電磁誘導方式」です。電磁誘導方式では、走行ルートに電線を埋設し、発生する電磁界を磁気センサで連続的に検出しながら自動走行します。古くから実用化された方式であり、現在でもアクティブ方式の代表といえばこの電磁誘導方式です。

アクティブ式のメリット

アクティブ式による無人搬送車のメリットは、アクティブ式の代表例である電磁誘導方式がメジャーであるということです。前述したとおり、この方式は古くから実用化され一線で活躍してきた実績があり、とりわけ欧米では現在もこの方法が主流を占めていると言われています。このようにアクティブ式の無人搬送車(電磁誘導方式)はメジャーであり、実績があり、情報が得やすい分、導入しやすいのがメリットといえるでしょう。

アクティブ式のデメリット

欧米では現在もアクティブ式の主流を占めている「電磁誘導方式」ですが、レイアウトの変更がしにくいというデメリットもあります。

電磁誘導方式のしくみは、走行ルートに埋設した電線から発生する電磁界をセンサで検出しながら走行させるというものですが、このしくみを実現するためには、誘導電線の埋設工事が必要になるのです。結果、レイアウトの変更が行いにくくなります。

そのため、最近では電磁誘導方式に代わる新たなアクティブ方式として、「磁気誘導方式」の導入が増加しています。磁気誘導方式は、電線の埋設ではなく、床面に磁気テープを貼り付けるしくみです。レイアウトの変更が難しくなる誘導電線の埋設工事は必要ありません。

パッシブ式

パッシブ式は英語で「passive guidance」と訳される、誘導体を用いてのガイド方式による無人搬送車両の一種です。車両自体に誘導体を判別させることができ、搭載のセンサでルートを検出しながら自律走行することができます。

そもそもパッシブ式とは、センサにおける検出方式の一つです。測定対象に信号を送り反射した信号を受信するアクティブ方式とは異なり、パッシブ式では、測定対象から発信される信号のみを受信して検出を行います。この特徴を活用してルート検出を行う際、誘導に用いる媒体自体がエネルギー源を必要としないのもパッシブ式の特徴です。

パッシブ方式による無人搬送車の代表例には「光学反射方式」があります。この方式は、誘導体としての金属テープや樹脂テープを走行ルートに貼り付け、誘導体と床面とのコントラストを光センサで検出するしくみが特徴です。この光学反射方式を用いることで、スピーディーなルート形成が可能になります。

パッシブ式のメリット

前述しましたが、パッシブ式による無人搬送車の特徴は、光学反射方式により、床に張り付けた誘導体と床面とのコントラストを光センサで検出しながら自律走行できることです。パッシブ式は車両自身が誘導体を判別します。この方式は簡単かつ素早いルート形成が可能になるほか、ルート変更も容易にできることがメリットです。

パッシブ式のデメリット

ルート形成や変更が容易なパッシブ式の無人搬送車ですが、光センサで検出する光学反射方式においては、「外乱光」の影響と誘導精度に難点があるといわれ、その点がパッシブ式のデメリットとして挙げられます。そのため、最近では光学反射方式に代わってイメージセンサを使用した「画像認識式」が台頭。自動化におけるハイレベルな用途に用いられつつあります。

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